メガネ屋が教える!夜間運転の眩しさを抑えるサングラス完全ガイド

夜間ドライブに適したサングラスの解説記事

「暗い時間帯に運転していると、対向車のヘッドライトが刺すように眩しい!」

「バカみたいに眩しい車が増えたのに全然規制されてない!」

夜道を気持ちよく運転していたはずなのに、眩しい車がピューっと走ってきて怖い思いをすることが増えましたよね。

後ろに張り付かれたりするとバックミラーから延々と照らされて、このままでは目の病気につながるのでは......と不安になることも。

 

そんなナイトドライブ界隈でいま大注目されているのが「夜間運転用のサングラス」!!

ただし、なんでもいいわけではなく、転売業者がそれっぽいカラーのサングラスをナイトドライブ用として販売していたり闇も深いのです。

正しい知識を知らないと逆に危険な組み合わせを選んでしまうこともありますからね。

そこで今回は、

  • なぜ最近こんなに眩しく感じるのか
  • 夜間運転で使えるレンズ/使えないレンズの違い
  • 黄色レンズの誤解
  • JISが定める安全基準とは
  • 当店で扱う夜間用レンズの選び方

といったポイントを、根拠と仕組みを交えながらわかりやすく解説しましょう!

コロナ前のように快適なナイトドライブを取り戻したい方は、ぜひ最後までご覧ください。

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最近、とくにヘッドライトが眩しくなった理由とは?

ナイトドライブで対向車が眩しい

「最近、対向車のライトがやたら眩しい」

「白くギラッとして前が見えにくい」

ここ数年で、こんな相談が一気に増えてきました。

結論から言うと理由はシンプルで、ヘッドライトの主流がハロゲンやHIDからLEDへと一気に切り替わったから です。

LEDヘッドライトはハロゲンライトに比べて

  • 光が白く、短い波長(ブルーライト成分)が強い
  • 光の芯が鋭く、コントラストがきつい
  • 照射範囲が広く、対向車側に“チラつき”が出やすい

といった特徴があります。

加齢で光の刺激が強くなったと相談に来られる方もいますが、そんなレベルではないほどヘッドライトからの刺激が強くなっているのが現状なのです。

 

LEDを国が推進しているのが主原因

夜の道を走る車

白色LEDがノーベル賞を受賞したのは記憶に新しいですが、LEDそのものが「省エネ」「長寿命」という点で、国の方針と相性が良すぎました。

そのため自動車業界でもLED化が一気に進み、いまでは新車の多くがLEDヘッドライトになっています。

一方で、眩しさそのものに対する規制や調整は、LED化のスピードに追いついていない、というのは絶賛体感中だと思います。

結果として、ドライバー側が受けるLEDの光は年々強くなっているのに、対策されないまま増え続けている、という悪循環が進んでいるのです。

(※車検がハイビームでの光軸検査からロービームに切り替わった県もあるらしく、対策が少し前進しました)

 

ですから、「いつか警察がなんとかしてくれるだろう」ではなく、自分の目を守るためにナイトサングラスで自衛する時代になってきたともいえるでしょう。

実際、夜間運転用のレンズを求めて店頭に来られる方もかなり増えています。

 

 

 

 

夜間はとくに眩しく感じてしまう

夜間に瞳孔が開いていく猫

夜間は瞳孔が開いていることも相まって、LEDの強い光がダイレクトに目の奥まで刺さるように感じます。

とくに、暗い場所を走っているときは瞳孔ガン開きなので、すれ違う対向車の光が余計に眩しくなりますよね。

雨の日なんて路面からの反射も加わり、フロントガラスが無くなったのかな?というぐらい強烈な光が来ることも。

この「眩しくて思わず目を細めてしまう」状況になると、歩行者が消える、ウインカーを見落とす、バイクが見えない、など判断ミスが増える原因に。

だからこそ、夜間の眩しさはできるだけ排除しておきたい部分なのです。

 

SUVの流行でライト位置が高くなった

車のヘッドライト位置が高い

車の流行が、セダンから「SUV(Sport Utility Vehicle)」へと変わっています。

平たくいうとランクルやジムニーのような「車高が高いクルマ」が大流行してるわけです。

悪路を走るために車体を高く作られているのでヘッドライト位置も高くなり、これが目の位置に近いため眩しく感じてしまうのです。

さらにいうと、SUV人気にあやかって軽自動車もSUVテイストのデザインが増えていて、こちらもヘッドライト位置がグイッと上がっています。

つまり、クルマ業界全体がヘッドライト位置を高くする傾向になった、ということが問題の発端。

 

また、迷惑なことにヘッドライトを社外品のLEDに交換して、光軸調整が不十分なまま走っている車も爆増しています。

「最近ほんとに眩しいな」と感じるのは、決して気のせいではなく、こうした要素が重なっているからなんですね。

 

黄色レンズは2種類!「夜用イエロー」と「ただの黄色」はまったく別物

機能性イエローカラーレンズとファッションイエローカラーレンズ

YOUTUBEなどで「夜間運転は黄色が良い」と紹介されているのを見て、このページに辿り着いた方も多いと思います。

ですが、ここが最大の誤解ポイント。

「夜間に使える黄色レンズ」と「サングラス用の黄色レンズ」は、まったく別物なのです。

この違いを知らないままイエローレンズを購入すると、逆に危険な目にあう可能性も!

実際、Amazonなどのショッピングモールでもこの違いを知らずに販売している業者がいるため、注意してください。

 

夜間OK!夜間向けに設計された「機能性イエロー」

機能性イエローカラーレンズ

  • 眩しさの原因となる特定波長をカット・コントロール
  • LEDヘッドライトのギラつきを抑える光学設計
  • 暗所で落ちやすいコントラストを少し持ち上げる

ポイントは、黄色だから夜に強いのではなく、「夜間用として設計された黄色」だけが夜に強いということです。

画像を見たらわかりますが、イエロー?という感想になると思います。これが限界まで調整されたカラーなのです。

ナイトドライブ用レンズが少ないのは、光学メーカーがギリギリまで波長カット調整を追い込んだ結果であり、簡単に真似できるものではないのです。

超専門的な光学ノウハウが詰まっているのが「機能性カラー」なんですよね。

 

夜間は辛い!「ファッションサングラス用の黄色レンズ」

ファッション用イエローカラーレンズ

  • 特定波長のカット・調整は考えられていない
  • 目に入る光すべてが明るく見える
  • ほんの少しコントラストが上がる効果はある

一般的なイエローサングラスはあくまでオシャレカラー。

なぜか夜間運転に使える、などという話もありますが、実際に機能性レンズと使い比べてみるとその差は歴然です。

「黄色=夜に強い」ではなく、「夜間運転用として設計された黄色だけがナイトドライブに使いやすい」ということです。

誤解を恐れずにいうと、夜間運転用として作られたわけではないのだから、機能を求めないのが失敗しないコツですね。

このあと、安全基準とNGレンズについて、さらに具体的に解説していきます。

 

夜間運転のサングラスに「安全基準」がある理由とは?

夜のドライブ用サングラスは75%ルールで覚えよう

夜間の運転では、どんなレンズでも使えるわけではありません。

といっても難しい話ではくて、

「夜間は視感透過率75%以上のレンズしか使えない」

という、とてもシンプルな線引きがJIS規格(日本産業規格)によって決められているのみです。

細かい内容は後ほど解説しますが、まずは「夜間運転は75%ルール」を覚えておけば大丈夫です。

(視感透過率=光をどれだけ通すか。0%は真っ黒、100%に近づくほど裸眼に近い明るさになります)

 

夜間運転でサングラスを掛けても違法じゃない

結論から言うと、JISに適合したレンズであれば「夜間専用」と書かれていなくても使用OKです。

では、カラー濃度74%以下のレンズを夜に掛けたら違法なのかというと、じつは罰則がないのです。

ただし罰則がないのは合法という意味ではなく、安全に運転できる状態であることが前提の「グレーゾーン」なので、ここは勘違いしないようにしてください。

そのため、事故を起こした場合には、

「レンズの濃さによって視界が不十分だった」

と判断され、事故後の過失割合に影響するケースがあるんですよね。

最近はドライブレコーダーが確実な証拠になるため、どんなサングラスを掛けていたかは一発でわかりますから言い逃れも難しいです。

 

運転時に使用できるサングラスは「JIS規格」で定められている

ここからは、さらに詳しく知りたい方向け。

夜間運転以外でも、「運転中のサングラス」というのは細かく決まりがあります。

  • 視感透過率8%以下のレンズは、運転用または道路での使用を目的としていないため、適さない。
  • 475~600nmの波長域での分光透過率の最小値が、0.2×視感透過率以上(20%以上)であること。
  • 昼間の運転には、視感透過率が8%を超えていること。
  • 夜間の運転には、視感透過率が75%超えていること。
  • 運転用または道路での使用に適するために、赤、黄、緑、青の色を識別できる色調であること(信号の誤認識防止)。

要点をザックリまとめると「運転に支障が出る濃さ・色は使ってはいけない」というルールです。

一般的なサングラスとは違って、運転用サングラスは、色・濃さまで細かく指定されているんですよね。

 

【注意】夜間運転で “使ってはいけないレンズ” はこの3つ

偏光サングラス

夜間運転で避けるべきは、この3つです。

長くなるので簡潔に説明していきましょう。

 

NG1:濃いサングラス(視感透過率74%以下)

夜間は「75%以上の明るさ」が絶対条件です。

もっとも事故につながりやすく使うべきではないのが、濃いレンズ、いわゆるダークカラーサングラスです。

「75%は明るすぎるから、70%くらいでいいか…」という気持ちはわかりますが、この数%の差で、

  • 歩行者の発見が遅れる
  • 標識がぼやける
  • 信号が見えづらくなる

など、判断速度が大きく落ちてしまうこともあります。

5%は少なく見えても意外と変わりますし。

夜間運転じゃなくて散歩用などでも、夜に使うサングラスはカラー濃度を薄くするのが鉄則なのです。

 

NG2:偏光レンズ(夜間)

偏光レンズは昼間のギラつき対策としては最強ですが、夜だけは話が別。

偏光を効かせるには レンズ濃度をある程度濃くする必要があるため、明るく見えても基準を満たすものはありません。

明るく感じても偏光と名前がついているものはすべてアウトです。

結果として、ダークカラーサングラスと同様に、見えづらいから運転に集中できない、ということに繋がりますからね。

長時間運転のときでも、日没前には使用を止めておくのが正解です。

 

NG3:ただの黄色レンズ(機能性イエローではない)

「夜に強いのは黄色カラー」という情報は半分正解・半分間違いです。

夜に使えるのは光学メーカーが販売している 「機能性イエローレンズ」だけで、「ただの黄色(サングラス用のイエロー)」は完全にNGです。

  • 波長カットなし
  • 黄色く見えて明るい感じがする
  • ヘッドライトを減光させるわけではない

夜間ドライブレンズの性能は、色ではなく光学設計で作られています。

YOUTUBEなどで夜使うのにサイコー!みたいな動画もありますが、あれはメーカーが推奨している使い方ではありません。

「黄色いレンズだから夜間運転対応」なんていう悪徳業者もいますから、粗悪品を掴む可能性も十分あります。

黄色レンズは誤解が多いカラーなので、何度も文中に出てきますがここでも重複して説明しておきます。

 

用途別の選び方│当店おすすめはこの2種類だけ

イトーレンズと東海光学のナイトドライブレンズ比較

まず大前提として、当店が扱うのは次の2メーカーだけです。

逆にいえば、この2種類でほぼすべてのニーズをカバーできます。

  1. 視界を“くっきり”させたい → Ito Lens「NeoContrast」シリーズ
  2. 夜間のLEDライト対策だけできれば十分 → 東海光学「NIGHTVIEW」

ライトブルーのNeoContrastはオシャレですが、高機能タイプなので価格が高くなります。

逆にイエローカラーのNIGHTVIEWはお手頃価格ですし、当店ではこちらをオススメすることが多いです。

ここから先でそれぞれの違いをシンプルに解説しますね。

 

1:Ito Lens(イトーレンズ)「NeoContrast/NeoContrast Light(ネオコントラスト)」

イトーレンズのロゴ

Ito Lens(イトーレンズ)は、戦後すぐに創業した国産の老舗メーカー。

80年近く光学技術を磨きつづけており、国産らしいクリアさと精度に定評があります。

NeoContrast(25%ライトブルー)

NeoContrast(25%ライトブルー)

NeoContrast Light(12%クリアブルー)

NeoContrast Light(12%クリアブルー)

業界の老舗 イトーレンズが長年の研究を重ねて完成させた夜間運転レンズはこちらの2種類。

「機能性カラー」+「コントラスト効果」の全部盛り高機能タイプです。

上記2つの違いはレンズ濃度、つまりレンズの濃さで、

  • NeoContrast(25%ライトブルー)
    室内でも掛けられる薄いサングラス感。見た目がほんのりオシャレ。

  • NeoContrast Light(12%クリアブルー)
    よりクリアで、夜間専用として使いやすいタイプ。

どちらもJISの安全基準をクリアした本格的な夜間運転用のレンズです。

 

イトーレンズ「ネオコントラスト」の見え方

機能性レンズならではの性能で、

  • ヘッドライトの眩しさを最大限カット
  • コントラストが上がり、対象物がくっきり見える
  • UVカット
  • 単焦点・遠近両用どちらでも作成可
  • 国産ならではの高い信頼性

どちらも内容は共通ですが、色が濃いほうが光のカット率はあがります。

ネオコントラストというクッキリ見える効果が追加されているので、視界がスーッと広がったような爽快感が魅力ですね。

 

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レンズのみをご注文は、”実店舗にご来店いただいた方のみ”となります

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2:東海光学「NIGHTVIEW(ナイトビュー)」

東海光学

東海光学はいまや知らない人が少ないほどの超大手光学メーカー。

素材開発から設計・製造までを一貫して行う、日本でも数少ない特出した技術力を持っています。

医療・産業分野でも使用されるほど信頼性の高いメーカーでもあります。

 

東海光学ナイトビュー

そんな東海光学が手塩にかけて開発したのが、夜間運転用レンズの「NIGHTVIEW(ナイトビュー)」。

昨今増えているLED光源に対応したレンズで、こちらもJIS規格が定める安全性確保のための基準値をクリアしています。

 

東海光学ナイトビューの見え方

ナイトビューの特徴として、

  • LEDヘッドライトや街灯の眩しさを軽減
  • 淡いイエロー系で視界を暗くせず、夜でも明るく感じる
  • 雨・曇天・夜のイベントなどでも視認性が上がる
  • UVカット+ブルーライトカット
  • 単焦点・遠近両用にも対応

真っ黄色なイエロー!というよりもブラウンとの中間色っぽい感じで、日本人の肌に馴染んで違和感なくつかえるのが特徴です。

夜間でも普段メガネの延長で使いたい方に向いています。

 

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まとめ

周りが暗い分、ヘッドライトや信号機の光が眩しく見えてしまう夜間運転。

夜のドライブがお好きな方や職業柄夜に運転するシーンが多い方は、ストレスに感じていたのではないでしょうか?

そういった方は

  • 薄いブルーレンズでおしゃれさも感じられる「イトーレンズのネオコントラスト」
  • 淡いイエローレンズであらゆるナイトシーンに大活躍する「東海光学のNIGHTVIEW」

の2つで選ぶと失敗が少ないかと思います。

快適な夜のドライブのお供に、ぜひ夜間運転用レンズをご利用くださいませ。

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